2013年(平成25年)ブログ

 

2013/12

2013年もありがとうございました。

 

はじめまして。事務局の藤元でございます。
2013年も残すところあと僅かとなりました。

今年も、宮島・防予諸島・安芸灘諸島の3つのサイトにて、エコツアーを開催いたしました。

 

9月の宮島エコツアーでは、フランス、ナイジェリア、日本を含めた8名の参加で、七浦神社巡りや自然観察をしながらの
トレッキング、マッピング等を体験して頂きました。
クルージングでの七浦巡りの反響はとても良く、大変満足して頂きました。

また、外国の方からの目線で様々なご意見を頂き、事務局としても次回のツアー企画に大いに参考となりました。

 

11月の防予諸島エコツアーでは、夫婦の方や親子での参加者も加わり、総勢8名でスナメリやニホンアワサンゴウォッチング、
“情の瀬戸”での潮流観察、無人島への上陸、シーカヤック体験等を行いました。
残念ながらスナメリは1頭しか確認できませんでしたが、ご参加いただいた皆さんからは、自然を間近に感じることができて
とても満足というお言葉をいただけました。

 

12月の安芸灘諸島エコツアーでは、エコツアーコーディネートに興味を持つ行政の観光部局、旅行業関係、学校関係、NPOなど
9名の方々にご参加頂き、エコツーリズムの基礎知識・技術・事業運営・資源管理・地域活性化などの観点で5名の先生に講義型研修を行って頂きました。

また、安芸灘諸島を船や車で巡りながら、歴史・文化・自然を直接的に触れ、島民方々の温かさや島々の現状を認識して頂きました。

レベルの高い講義を受けることができ参加者のみならず、事務局としても多くのことを学ばせて頂きました。

 

この1年の活動が実りあるものとなりましたのも、ツアーにご参加いただいた皆様、ツアー構築にご助力いただいた皆様のおかげと
深く感謝する次第です。
どうも、ありがとうございました。

来年もどうぞ宜しくお願い致します。
良いお年をお迎えください。
                                                     (記:藤元彰士)


 

2013/12/09

第9回エコツーリズム大賞に応募しました!

 

はじめまして。事務局の徳岡でございます。
瀬戸エコ協は12月4日締め切りの第9回エコツーリズム大賞に初めて応募しました。
この賞はエコツーリズムに関連する活動の質や量を向上させ、関係者間の情報交換と連帯感を構成するのが目的で環境省と日本エコツーリズム協会の主催で設けられた賞です。

瀬戸エコ協ではエコツーリズム活動を手探りで行っていることもあり、他の組織との情報交換を行うことでより質を向上させる必要があると常日頃思っています。

さらに、日頃から瀬戸内海西部を中心に活動していることを少しでも多くの方々に知ってもらうことで、エコツーリズムを広く普及できるきっかけになるのでは、というのが応募した目的です。

大賞だけでなく優秀賞や特別賞も設けられているようですので、なにか一つ賞を頂き、組織活性のきっかけにできれば良いなと考えています。

エコツーリズムの良さをもっと多くの人に知っていただくため、我々は活動を続けて参ります。

 

                                                     事務局 徳岡誠人

 


 

2013/11/07-08

安芸灘諸島エコツアー

 

「安芸灘諸島エコツアー ~島の魅力を感じ、学ぶエコツアー in 安芸灘諸島」を11/7-8にかけて1泊2日で実施しました。

参加者は定員の10名となりました。

今回のエコツアーは、人材養成講座であるため、ペアー(2名)を組んでいただき、ペアーで考えながら実施して頂きました。

 

○11/7
午前は、人材育成講座「エコ塾」を
蒲刈ウォーキングセンターで
基礎知識、技術、事業運営、資源管理の観点で
3名の講師により座学を実施しております。

エコツーリズムの基礎から重要性、
今後継続、発展させて行くには、と
今までに考えたことがない視点からの捉え方を
学ぶことができたと思います。

講座の内容は、非常に充実しておりましたが、
蒲刈ウォーキングセンターの暖房施設が故障しており、
自然を体感しながらの座学でありました。

休憩時間は、みんな日向ぼっこです。

 

 

人材育成講座が少し延長(13時前終了)し、
みんなお腹を空かしておりましたが、
予定通り昼食前の恋ヶ浜海岸の自然観察(浜大根の採取)を実施し、
待ちに待った昼食になりました。

昼食は、
地元のお弁当にプラスで地元の海藻スープを準備しており、
午前で冷えた体とお腹の空腹を満たすことができたと思います。

 

午後は、体験型研修として、「シーカヤック体験、トレッキング体験」を実施しました。

シーカヤックは、水面ぎりぎりの視点になるため、海からの低い視点で島を見ることができました。

事務局もシーカヤックに乗りましたが、シーカヤック体験は初めてであるため、戸惑いましたが徐々になれて来ました。

参加者も思い通りに漕ぐことができるようになり、非常に楽しい体験になったと思います。

 

 

トレッキングでは、
途中で地元のみかん農家の方にお会いし、
みかんを頂くことができました。

非常に親切なご夫婦であり、
有意義な会話ができたと思います。

当然、みかんは甘く、非常に美味でした。

 

生憎、山の中腹にある展望台は工事中のため、展望台に立つことはできませんでしたが、高台から見る瀬戸内海の多島美の景色と夕日がマッチし、非常に美しい情景を見ることが出来ました。

下山途中では、サンセットビューも見ることが出来ました。

 

夕食時には、脇山様(写真家)に写真を用いて、安芸灘周辺の自然・文化・歴史についてご説明頂きました。

また、過去と現在の写真比較により読み取れる瀬戸内海と写真事態から読み取れる瀬戸内海についてなど、新たな視点についてご教授頂きました。

 

その後、各自交流を深めました。

交流会も盛り上がり日付が変わる時間まで交流を深めました。

○11/8

朝一から蒲刈ウォーキングセンターで「地域活性化とエコツーリズムのスキーム作り」について研修を受けました。

その後、豊島に移動し、斎島までの出港時間まで、豊島の町並みについて見学を行いました。

出港時間までの見学であるため、足早ではありましたが、
地元のガイドの説明により豊島について理解を深めることが出来ました。

斎島では、昼食をとり、斎島散策を行いました。
斎島には200名程度の住民がいましたが、今は12名程度になっております。

住民は減りましたが、逆にイノシシが繁殖しており、畑などはイノシシに荒らされないよう鉄柵で囲むなどイノシシ対策が施されておりました。

斎島の次は大長に移動しました。

 

地元のガイドの方のご紹介で大長みかんの歴史についてご説明頂き、宇津神社で貴著な絵馬や文化遺産について、宇津神社の神主様にご説明頂きました。

宇津神社の歴史は深く、江戸時代の絵馬なども拝見することが出来ました。

 

その後、地元のガイドの方に「ももへの手紙」の世界を案内頂きました。

「ももへの手紙」は大崎下島が舞台になっており、今回ガイドして頂いた方が映画で上映される声優の方言のチェックをされております。また、地元のガイドの方も警察官として出演されております。

 

大長みかんは一時期高値で取引されており、大長みかん御殿が建つ程であったとのことです。

今でもその証が残っており、屋根瓦、窓ガラス、玄関の門構えに趣向がこらされており、非常に見応えのあるものでした。

 


 

町並みの見学終了後、蒲刈ウォーキングセンターでこの2日間で気づいたこと、感じたことを通じて考えられるエコツアーについて
各ペアーに提案頂きました。

 

2日間と短い期間ではありましたが、
非常に貴重な体験ができたと事務局ながら感じております。

 

3月には、今年度の活動結果を踏まえたフォーラムを開催する予定です。

詳細なプログラム、日程等が確定次第、予定について本ホームページに掲載致します。

興味がある方は是非ご参加下さい。

                         事務局 富田


 

2013/11/02-03

周防大島エコツアー開催記  
 
11月2日~3日に掛けて、滞在型のエコツアーを防予諸島を舞台に開催しました。詳しくは、近日中に”活動報告”にアップしますが、まずは、筆者の感想をお伝えいたします。
 
周防大島エコツアー初日...
前日までの天気予想も何のその、晴れて穏やかな天気に恵まれ、エコツアースタート!
山口県の周防大島からスナメリウォッチングをしながら愛媛県の中島まで、防予諸島をひたすら船で走る。
しかし、スナメリ君は現れてくれない。どうも機嫌が悪いようだ。
それでも、かつて、連合艦隊が停泊し、軍艦陸奥が沈んだ周防大島北側の海域や“情の瀬戸”でのダイナミックな潮の流れ、中島を中心とした水軍の足跡など、ロマンを掻き立てる題材には事欠かない。
某TV局のクルーが瀬戸内海の特集を企画し、共に乗船してきたが、狙った映像が撮れずに溜め息…まぁ、しょうがないですね。自然の営みですから、台本通りにはいきません。
 
今宵は、愛媛県の中島に投宿。地元の海鮮料理に舌鼓を打ちつつ、お酒の酔いも手伝って、ツアーにご参加頂いた皆さんとも、コミュニケーションが一気に加速...
「地元に長年住んでいるが、周防大島以外の島に渡ったことがなかった。」
「昔は、船を持っていたが、年をとって動かすことができなくなった。それで も海に出たかった。」
「子供に自然を満喫させたくて参加した。」
「島を巡るエコツアーは、初めて!」
・・・
皆さん各々の想いもお聞かせいただきました。
 
2日目。今日は、あいにくの雨模様。今日も一日中船上で島々を巡る。
午前中は何とか雨を凌ぎつつスナメリ君を探す。
幸い海面は見事に穏やかで、探すには絶好の状況であった... しかし、またしても見つからない。
「どーして?誰が悪いんか?誰が疫病神なんや!」... 俺かもしれないと自責の念に苛まれる。
それでも、上嶋理事長が執念で1頭発見!
すぐに船内でうつらうつらしている皆さんを甲板に促す... 残念、飛沫しか見れず。当然、ショットはお預け。
それでも、一応はスナメリ君発見!と言うことにしておこう。
 
午後は、雨の中でのアクティビティー。
おまけに潮も高く、大水無瀬島の無人島体験も早々に切り上げ、お弁当も船内で。
雨の中、スタッフも貝汁を振る舞おうとびしょ濡れで格闘。そして、ダイバーと調整しながら、水中のニホンアワサンゴをCCDカメラで撮影し、船内のスクリーンに映し出す準備に奔走...
この頑張りは、皆さんの感嘆の声で報われました。
 
雨が小降りになった頃を見計らって、シーカヤック体験と船外機に乗り移っての箱メガネ体験。
やはり、体を動かすアクティビティーは好評であった。
 
帰港までの1時間は、地元周防大島町職員の方に島々の歴史や文化・自然・地勢を語って頂いた。
しかし、もうその頃は、雨が酷くなり、霧も出て、島影が分からない状態。地図と睨めっこしながらのお話でした。
 
と言うわけで、今回の滞在型のエコツアーは、あいにくの天気でコンディションは厳しかった...それもエコツアー。人間様の思い通りにはいきません。それでもツアーに参加
された皆さんから労いの言葉と「楽しかったよ。ありがとう。」の一言で救われました。(了)
                                                                   (記:田中秀宜)


 

2013/10/31

安芸灘諸島を訪ねて

 

10月31日、安芸灘諸島エコツアーの企画を練るために、安芸灘諸島を一日ぐるぐる巡ってきました。

たった一人で...。い わゆる、“資源調査”ってやつです。
その時に感じたことを脈絡もなくご報告いたします。
 
朝一で広島市内を出発し、まずは、上蒲刈へ。
12/7~8に開催予定の滞在型の安芸灘諸島エコツアーの下見である。
蒲刈島にある”県民の浜”をスタートし、隣の豊島に向かう。

この時期、この辺の斜面は、みかんの栽培で辺り一面オレンジ色に染まる。
秋らしさを愛でながら、あっという間に豊島の桟橋へ。

渡船の時間まで少し時間があったので、豊島の集落を車で流す。
ここも若者が出ていき、お年寄りばかりの少子高齢化が進む。

そこで気づいたのは、お年寄りの朝の活動には、2通りあるということ。

自ら歩けるお年寄りは、手押し車を押して、漁港周辺のあちこちに集まっている。
ひなたぼっこをしながら、ゆったりとした時間を過ごしている。
日々変わらない光景なのだろう。

体に自由が利かなくなったお年寄りには、デイケアーや診療所の車が行き交いながら、訪問介護の方々が忙しく訪れている光景が

目に映る。

いずれ、後者の光景が日常化していくのだろう。
このように高齢化していく集落をどうやって活性化させるのであろうか?
難しい問題であることをつくづく感じる。

今日は、思い切って普段は行けない豊島の南にある“斎島”に渡ることにした。

エコツアーのアクティビティーとして、斎島のレストレーション(修復・活性化)企画を、エコ塾(ツアーコーディネーター/ガイド養成講座)のカリキュラムに織り込めないかと思ったからである。
約15分の渡航で斎島へは渡れる。島に近づくに連れ、家々の異常さに気づく... 島には車が一切ない。キンとした空気の中、異様な静けさ...

人がいないのである。

それもそのはず、たまたま一緒に乗船したおばあちゃんの話に頷くばかり。
4・50年前までは、この島には200人以上の住民が生活していたが、現在は僅か20人そこそこ。その内で昔から住んでいる方々は、5人程しかいないらしい。

その昔は、今や保護対象となっているアビを使ったアビ漁(長良川の鵜飼いみ 

たいなもの)やみかん栽培などが盛んであった。

 

しかし、もうこの島に漁を続ける方はいない。
従って、漁港に船は係留されていない。

みかん畑は気がつけば竹やぶに変わり、松林も消え去った。
井戸から水は汲め、電気も通っているが、
生活を成り立たせる術はなく、高齢化で山の手入れも覚束ない。


5年前に流された牡蠣筏に乗ってこの島に渡ってきたいのししが繁殖し、
今や、100頭以上となって、住んでる方々より増えてしまった。

当然のことながら我が物顔で荒れ回し、
住民は、雨戸を閉めきり、金網で家の回りを囲む。
「どっちが檻の中に入っているのか分からんねぇ。」と
おばあちゃんはぼやく... 

 

これが、島の異常さを醸し出している。
遠くから見た家々も、近寄ればすでに住民が去って、空き家は朽ちるばかり...
 
そんな島となってしまったため、警察もなければ、お医者さんもいない。

保養施設として立派な設備を有している“あびの里”も、維持が困難となり数年前に閉じてしまった...

もちろん、お店どころか、自販機なども一つも無い。
食料衣料日常雑貨は、すべて腰が曲がったおばあちゃんが、わざわざ渡船に乗って豊島まで調達しにいかなければならないそうだ。
 
つまりは、あと数年で無人島になってしまうかもしれない島なのである...
興味本位でのんびりと遊びにいくのならば、それで良い。自然を十二分に満喫できるであろう。

しかし、ここをどうやってリストレーションするのか???これは難しい。
まして、斎島に限らず、遠からず同じような運命をたどる島々が瀬戸内海にはいたるところにあるのである。
 
瀬戸内海のエコツーリズム・・・
今更ながら、難しい活動であることを実感した次第。 

 


 

尚、今回は一人ぼっちであったため、ビビリーの私はいのししが怖くて、漁港から山道を抜けて反対側の海岸に行く予定であったが、途中で断念した。

念のため、陸域生物専門のスタッフに連絡し、その対処法を聞き出したかったのだが、

「イノシシが出ても大丈夫っすよ。襲ってきませんから...。
それより、スズメバチ、やばいっすよ!」と、
温かい慰みはいただいたのだが...
やっぱり、一人は怖い。なんかあっても、誰も助けには来ないしね。
 
這々の体で斉島を後にした後は、豊島や蒲刈の集落や施設利用状況を確認し、何とか無事、事務局に戻ったのでした。どっと疲れが出た一日だった。

           荒れた林道

                           さて、どのようなアクティビティーを今度のエコツアーで行なったらよいか?
                                                                                                    思案中である。(了)                                                                                                                                          (記:田中秀宜)

 


 

2013/10/19

自然薯マイスターを目指せ! 

 

当協議会のHPをご覧頂き、誠にありがとうございます。

事務局長を務めさせて 頂いております田中秀宜と申します。

 

今回、HPをリニューアルするにあたり、折角ですので活動ブログを掲載しよう と言うことに相成りました。あまり面白いことは

書けませんが、リアリティーを できるだけお届けできればと考えております。 

 

             ◆◆◆

 

10月19日に上嶋理事長と、米子で開催されたエコツーリズム国際大会に参加した。

大きな会場が約1,500人近くの方々で埋め尽くされていたが、私達は日本エコツーリズム協会様にご招待いただいたので、
前の方の席に陣取ることができ、ラッキーだった。
 
基調講演は、日本のエコツーリズムの方向性やアジアの実態など、大変興味深いお話しをお聞きすることができた。

また、海外のツーリズムを紹介するパネルコーナーでも様々な情報を入手することができた。

 

 

交流会では地元の関係者の方々が多く参加され、最初は、弱冠の孤独感は否めなかったが、時間とお酒が進むに連れ、

多くの方々と名刺交換をすることができた。
 
さて、翌日は、弱い雨の中、自主エコツアーとして、大山を中心としたトレッキング…のつもりでだったが、

サブメニューの自然薯探しがメインに。

たたら製鉄が有名なだけに、豊富なミネラルで育った立派な自然薯があちこちに。

ワクワクしつつも、私にはどれが自然薯の蔓なのか全くもって分からない!

理事長のレクチャーを受けながら、まずは斜面(法面)に自生している奴を狙う。

20cmも掘ると岩によって水平に広がった芋が現れた。
なるほど、ふむふむ蔓や葉っぱの見分け方がだいぶん分かってきたぞ!
 
次は場所を変えて、蔓が密生している奴に挑戦…こいつは厄介。

何故ならば垂直掘りなのである。
"しょっくび"からも大物の予感。
掘っても掘っても正体を表さない。

上半身から穴に突っ込むので、頭に血が上り、くらくらする。
それでも凡そ2時間半の格闘後、若干の失敗はあったが、見事な奴とご対面した。

昼食をとるのも、泥だらけで気がついたら、夕方の4時!
それからも大変!3時間半掛けて米子道~中国道~山陽道経由で広島に戻った次第。
 
ものすごく疲れたが、気分は良い。
今まで見えなかった自然の営みを実感することができた。

自然薯マイスターにまた一歩近づいたかな。(了)
                                                                                                                                                     (記:田中秀宜)