障壁画プロジェクトとは
「障壁画プロジェクト」は、安芸の小京都 広島県竹原市のたけはら町並み保存地区において若手アーティストの方に障壁画の滞在制作を行っていただくことにより、若手アーティストの方には新作制作・発表の機会を、地域には障壁画作品を生み出し、作品の力を原動力に地域活性化や文化財の保全に貢献するものです。
当協議会では、地域の文化とそれを育んだ自然を保全し持続可能に利用するという観点から、アートを核としたエコツーリズムの推進に取り組む本事業を実施いたしました。
障壁画の滞在制作およびエコツアーは、観光庁「令和5年度観光再始動プロジェクト」採択事業の一環として実施されました。
また「障壁画完成披露展」は、公益財団法人花王 芸術・科学財団および公益財団法人エネルギア文化・スポーツ財団の助成により実施されました。
2024.2.28~3.14 障壁画プロジェクト「障壁画完成披露展」を開催しました
「障壁画プロジェクト」で3名の若手アーティストに滞在制作して戴いた障壁画を、たけはら町並み保存地区(伝統的建造物群保存地区)内の旧上吉井家住宅および旧松阪家住宅において展示し、「障壁画完成披露展」を開催しました。会期中、たけはら町並み保存地区では「雛巡り」のイベントが開催されていたこと、また、広島テレビ、RCCラジオ、中国新聞といったローカルメディアによって広報して戴いたことが功を奏し、国内外4420名の方々にご鑑賞いただくことができました(プレ・オープン期間2月21日~26日の来場者数を含む。会場の一つである旧上吉井家住宅にてカウント)。
「障壁画完成披露展」は公益財団法人花王 芸術・科学財団、公益財団法人エネルギア文化・スポーツ財団の助成により実施されました。
2024.2.22~2.23 障壁画プロジェクト 後期エコツアーを実施しました
「障壁画プロジェクト」では、観光庁観光再始動事業の一環として、アートを核とし竹原の自然と文化に親しむエコツアーを前後期(前期2月1日~6日のうち1泊2日、後期2月21日~26日のうち1泊2日)にわたり企画、2月22日~23日に後期行程を実施しました。
まちあるき
障壁画の観賞・アーティストとの交流
アーティスト過去作品展示(藤井酒造酒蔵交流館)
2024.2.19 障壁画プロジェクト 障壁画が完成しました!!
竹原波涛図 Takehara Waves
有田大貴 Taiki Arita
屏風に水彩、アクリル、箔、酒の仕込み水、たけはらの塩、竹炭、樹脂、拾得物
竹原神明図 Takehara Guardian Deities
大平由香理 Yukari Ohira
和紙に顔料、箔、竹原の塩
祝福の小径 The Blessing Road
松本 和子 Kazuko Matsumoto
板屏風に漆喰・顔料、ブオンフレスコ技法
2024.2.7~2.18 障壁画プロジェクト 作品制作中の交流
障壁画作品制作中には、連携先の方々をはじめとして、地域の方々にもアーティストの方々と交流して戴くことができました。町並み保存地区は、重要伝統的建築物群保存地区でありながら、現在でも建物の70%に住民の方が居住しておられる場所であることから、同地区内在住の方々や、道の駅の方々、エコツアーで案内をして下さったたけはら観光ガイド会の方々、地区内で飲食店を営まれている方々等プロジェクトを通して知り合いになった方々も、制作場所である町並み保存センターを訪れて下さいました。
竹原市長、竹原市教育長にもアーティストの方々と交流して戴くことができ、また、竹原中学校美術部のみなさまは、日曜日にも関わらず町並み保存センターを訪れて下さいました。
右:竹原市長、教育長とアーティスト
左:竹原中学校美術部のみなさん
2024.2.1~2.2 障壁画プロジェクト 前期エコツアーを実施しました
観光庁観光再始動事業の一環として、アートを核とし竹原の自然と文化に親しむエコツアーを前後期(前期2月1日~6日のうち1泊2日、後期2月21日~26日のうち1泊2日)にわたり企画、2月1日~2日に前期行程を実施しました。
ツアー1日目
まちあるき
まちあるきでは、竹原の町の歴史や文化、それを育んできた自然について、現地ガイドの方に解説して戴きました。
参加者の皆様には、竹原の美しい町並みを堪能して戴いただけでなく、製塩や酒造等で財を成した「浜旦那(はまだんな)」達の歴史を含め、町並みの成り立ちについても知って戴くことができました。
オープン・スタジオ
制作の過程もまたアートの一部であるという観点から「オープン・スタジオ」を開催し、参加者の方々に、障壁画制作中のアーティストおよび美術の専門家(3名の審査委員が交代で参加)と交流して戴きました。
和塩のフルコースディナー/NIPPONIA HOTEL竹原製塩町での宿泊
まちあるきとオープン・スタジオ見学の後は、NIPPONIA HOTEL竹原製塩町(写真中央)において「和塩のフルコース・ディナー(写真左)」をお召し上がり戴き、古民家をリノベ・再生させた同ホテルにてご宿泊いただきました。
「和塩のフルコース・ディナー」は、前菜からデザートに至るまで、メニューのすべてに竹原の和塩を使用したもので、竹原の製塩の歴史に着想を得たものとなっています。また、ディナーの締めには、文化庁100年フードであり竹原のおもてなし料理である魚飯(ぎょはん、写真右)も召し上がって戴きました。
同ホテルは、「アルベルゴ・ディフーゾ」のコンセプトに基づいたホテルであり、町の中に散在するいくつかの古い建物を宿泊施設としてリノベーションし、それぞれの建物にフロント、客室、レストランなどの役割を持たせ、町全体がホテルの機能を担うこと、また、ゲストが町を回遊し地域の人々との交流が生み出されることにより、地域活性化へと繋げることを目的としています。
ツアー2日目
酒蔵体験
2日目の午前中は、藤井酒造株式会社において酒蔵体験を実施しました。酒蔵体験では、特別な体験の提供として同社の第5代目当主藤井氏が、広島独自の「軟水醸造法」、竹原における同社の酒造りの歴史、および同社における純米・完全発酵・生酛造りによる酒造りの工程について説明して下さり、現地にて実際の工程や酒の発酵の様子を見学させて戴きました。試飲では、特別なしつらえを行った酒蔵内のお座敷でお庭を見て戴きながら、様々な日本酒の酒器で温度を変えて同社のブランド酒「龍勢(りゅうせい、G7広島サミットの乾杯酒にも採用)」が提供され、最適な肴も楽しんで戴きました。
作陶体験
午後は、ツアーで体験して戴いた思い出を形にしていただくということで、陶工房風土にて、SETOUCHI Blueの酒器と手塩皿を作陶して戴きました。ブルーをテーマにしたのは、瀬戸内のテーマカラーであるだけでなく、竹原の町並みの中で多くみられる青い壁の色を想起するためでもあります。器の形としては、竹原の町が、製塩業や酒造業で栄えたこと、また今でも手作りの塩が地域の方々によって作られ続けていること、町並み保存地区内に現在でも2つの酒蔵会社(藤井酒造と竹鶴酒造)があることを反映しました。
2024.1.16 障壁画プロジェクト 障壁画の制作がスタートします!
公募により選出された3名のアーティスト(有田大貴氏、大平由香里氏、松本和子氏)による障壁画の制作のため、町並み保存センター2階に、特注した屏風と襖が搬入され、制作スタジオとしての設営が行われました。竹原の自然と文化に着想を得た作品がいよいよ制作されます。
襖と屏風の制作にあたっては、金沢屋(竹原店)にご協力を戴きました。